TEDxSendai2012のテーマ:
自然災害

2011年3月11日、日本でマグニチュード9.0という未曾有の巨大地震が起こり、多くの人命が奪われ、地域は甚大な被害を受けました。あれから約18か月が経ち、東北地方、仙台市では人々が生活を再建し始めています。しかし、あの日の教訓は、貧富の差に関らず襲ってくる地震・噴火などの地殻変動や異常気象に悩まされる東アジア~環太平洋火山帯諸国、そして全世界の人々に今も共有されています。

TEDxSendaiは、災害をテーマに企画されたTEDxイベントです。TEDxSendaiでは、3時間という短い時間の枠内で、ビジネス・芸術・政治・科学の分野で活躍する指導者が集まり、災害復興、災害に強い社会、希望についてのメッセージを発信します。様々な視点から得られたテーマは探究され、ハイチや日本を含め広く共有されるべきアイディアに発展するでしょう。

モデレーター

中村俊裕

中村俊裕 コペルニク共同創設者・CEO

@toshikopernik
コペルニク共同創設者・CEO。国連にて国際開発援助で幅広い経験をもつ。過去10年は東ティモール、インドネシア、シエラレオネ、アメリカ、スイスを拠点とし、主に国連開発計画で働く。ガバナンス改革、平和構築、自然災害後の復興(スマトラ沖地震など)、国連改革などに従事。シエラレオネでは、「開かれた政府」プロジェクトを発案し、立ち上げ、大統領や主要大臣のアカウンタビリティーを強化した。前職はマッキンゼー東京支社で経営コンサルタント。京都大学法学部卒業。英国ロンドン経済政治学院で比較政治学修士号取得。大阪大学大学院国際公共政策研究科招へい准教授。2012年、世界経済会議(ダボス会議)のヤング・グローバル・リーダーに選出された。


スピーカー

飯尾潤

飯尾潤 政策研究大学院大学教授/復興推進委員会委員

日本政府の復興政策の構想策定にあたり、東日本震災復興構想会議検討部会長に任命されて活躍した。現在は、政府の復興推進委員会委員として、復興推進に関する助言など行っている。災害に強い社会の構築、復興に関する新しい考え方に積極的に取り組む。専攻は政治学で、とりわけ現代日本政治論を専門とする。大学では、現職の中堅官僚を主たる対象として政策過程論などを講義しているが、社会的にも時事問題などに積極的に発言している。2000年から政策研究大学院大学教授。2009年から2011年の間、政策研究大学院大学副学長をつとめた。代表的な著書に、『日本の統治構造:官僚内閣制から議院内閣制へ』(中公新書、2007)があり、サントリー学芸賞および読売・吉野作造賞を受賞。東京大学法学部卒業。東京大学大学院・法学政治学研究科修了、博士(法学)。


北川智子

北川智子

@TomokoKitagawa
歴史学博士(米国プリンストン大学)。2009年からハーバード大学で「Lady Samurai」と「Kyoto」などのクラスを教え、斬新な講義で学会の新星に。3年連続ティーチングアワード受賞。「ベストドレッサー」賞受賞、「2012年度 思い出に残る 教授」に選出。著書に『ハーバード白熱日本史教室(新潮社)』があり、2012年7月からイギリスのケンブリッジにあるニーダム研究所を数学史の研究活動 の拠点とし、講義・講演・研究活動などでヨーロッパ、北米、アジアをツアー中である。また、個人の国際協力への貢献も、真剣かつ急務なるテーマとして捉えており積極的に活動している。世界銀行には、2008年の Youth @ Annual Meeting に日本からのユース代表として参加した。



小山実稚恵

小山実稚恵 ピアノ

人気・実力ともに日本を代表するピアニスト。チャイコフスキー国際コンクール第3位、ショパン国際ピアノコンクール第4位という、二大コンクールともに入賞した日本人で唯一のピアニスト。コンチェルトのレパートリーは60曲にも及び、国内外のオーケストラや著名指揮者とも数多く共演を重ねている。2012年10月にはフェドセーエフ指揮チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ(モスクワ放送響)とのツアーも予定。 2006年からはBunkamuraオーチャードホールにて春・秋年2回ずつ2017年までの壮大なプロジェクト“12年間・24回リサイタル・シリーズ”を開始。小山の演奏活動の集大成とも言うべきこのシリーズは、考え抜かれた構成のもと毎回テーマとカラーを設定し、全24回のプログラムをスタート時にすべて発表したことでも大きな注目を浴びた。公演は全国7都市(東京、大阪、札幌、仙台、名古屋、福岡、北九州)において進行中である。 2010年には、第16回ショパン国際ピアノコンクール(ポーランド)に審査員として参加。また、2011年の東日本大震災以降、東北出身ということもあり「被災地に生の音を届けたい」との強い思いで、岩手、宮城、福島の被災地の学校や公共施設等で演奏を続けている。 CDは、ソニー・ミュージックジャパンインターナショナルと専属契約を結び26枚をリリース。最新CD『ヴォカリーズ』は、レコード芸術誌特選盤に選ばれた。 2005年度文化庁芸術祭音楽部門大賞。東京藝術大学、同大学院修了。吉田見知子、田村宏両氏に師事。
写真(C)Wataru Nishida

津波から生還したピアノ

津波から生還したピアノ

ピアニスト、小山実稚恵さんが演奏されるピアノにも一つのエピソードがあります。このピアノは、東日本大震災と津波によって損壊しましたが、仲間達の努力で修復されたのです。90年の歴史を持つサルコヤ楽器店は19ヶ月前の津波によって、楽器のほとんどを失いました。瓦礫の中、店のオーナーである井上氏は、ボランティアの力を借りて、店舗の復旧、楽器の修復に懸命の努力を払い、かつて30あったピアノのうちの一つを見事再生しました。お店は8月1日に営業を再開し、この再生ピアノ「ピアコ」は復興のシンボルとなっています。


レイチェル・カイト

レイチェル・カイト 世界銀行副総裁(持続可能開発総局)

@RKyte365
持続可能開発総局副総裁であるレイチェル・カイトは、2011年9月に就任以降、農業・環境・エネルギー・インフラ・都市開発・社会開発に関連する世銀の取り組みを率いるとともに、これらの分野における地球公共財の問題に取り組んでいる。それ以前は、国際金融公社(IFC)のビジネス・アドバイザリー業務担当副総裁として、最貧国や紛争の影響下にある国など最も困難な状況の国を、より成果のあがる形で支援することに注力した。また、IFCの環境・社会開発局長として、持続可能性に関する新しいパフォーマンス基準の策定に向けた取り組みを率いた。この基準は現在、「赤道原則」として世界的なベンチマークになっている。

世銀グループに入る前は、国際自然保護連盟(IUCN)にて勤務。この他環境、女性の人権、健康運動といった課題に取り組み、ヨーロッパでは公職に就き、NGOを創設・主導。また様々な企業・慈善団体・政府の、アドバイザーや役員を務めた。


パトリック・メイヤー

パトリック・メイヤー カタール財団コンピューティング研究所(QCRI)社会革新局長

@PatrickMeier
パトリック・メイヤーは、危機への早期警戒及び人道支援に対するテクノロジーの適用で世界的に有名な思想的リーダーだ。現在は、カタール財団コンピューティング研究所(QCRI)で社会革新局長を務め、次世代の人道的技術に関する最先端の研究開発を主導している。QCRI以前は、ハーバード大学の「クライシス・マッピングと早期警戒に関するプログラム」を共同設立・運営した。また、「ウシャヒディ」でクライシス・マッピング局長を務め、ハイチ、リビア、ソマリア、シリアなどのクライシス・マッピング活動を率いている。さらに、「クライシス・マッパーズ・ネット」「スタンバイ・タスクフォース」「デジタル・ヒューマニタリアンズ」の共同設立者でもあり、同時に、タフツ大学フレッチャー・スクールで博士号、スタンフォード大学で博士課程特別研究員、コロンビア大学で文学修士号を取得している卓越した学者でもある。メイヤーはブログiRevolution.netの管理者であるほか、@patrickmeirでツイートしている。


マイク・ノース

マイク・ノース Reallocate.org創設者/ディスカバリーチャンネル「夢を叶える発明ショー」共同開発者

世界で初めて、オン・オフ切替可能なヤモリ擬態粘着性物質を創り出したことで知られる。科学および工学の学士号、修士号、博士号を保有。ネイチャー誌をはじめとする6つの有名科学誌に論文を発表している。ディスカバリーチャンネルのゴールデンタイム番組「夢を叶える発明ショー(原題:Prototype This!)」を発案し、番組内では優秀な発明家や科学者のチームを率いて、誰も想像し得なかったような工学試作品を創り出している。現在は、ニューコトイズのCTO(最高技術責任者)としておもちゃ産業に革新をもたらすとともに、プロトタイプのデザインや迅速化をてがけるノース・デザイン・ラボを運営。また、世界の経済構造の底辺(BOP)が抱える問題を訴える非営利組織reallocate.orgを創設し会長を務め、問題解決に向けた、専門知識・技術の再分配に取り組んでいる。


オラ・オレクンリン

オラ・オレクンリン ヘルスケア 起業家

@FlyingDRNigeria
オラ・オレクンリン医師は、西アフリカ地域初の救急空輸サービス、フライング・ドクターズ・ナイジェリア社の社長であり、ヘリコプター・パイロット訓練生でもある。英国で最も若い医師の1人としてヨーク大学を卒業した後、10年近くにわたりNHS(英国の国民医療制度)で様々な職務に従事。現在は救急救命医として活動している。オレクンリンは、トラウマ、救命処置 に専門性をもっている。全国の自動車レース・サーキットでのプライベートな活動に支えられている。また、自身の本を出版するとともに、著名な医学雑誌に複数の論文を寄稿しており、数多くの委員会のメンバーに名を連ねる。2008年、オレクンリンは権威ある日本政府の文部科学省奨学金を授与され、人工多能幹細胞(iPS細胞)に関連する再生医療分野の画期的な研究を行った。オレクンリンは米国美容外科医学会のメンバーでもあり、同学会理事会による認定を受けている。TEDフェロー、英国王立医学協会およびヤング・アフリカン・リーダーズ・ネットワークのメンバーであり、アフリカ地域医療の貢献者として、権威ある「ディス・デイ」賞を受賞した。「フライング・ドクターズ・エア・アンビュランス」は、ナイジェリアの国内メディアのほか、CNN、ロイター、BBCといった国際メディアにも取り上げられた。


新浪剛史

新浪剛史 株式会社ローソン代表取締役社長

1959年1月生まれ、53歳、横浜市出身。81年慶應大学経済学部卒。慶大在学中に米国スタンフォード大に留学。慶大卒業後に三菱商事に入社。91年米国ハーバード大学経営大学院卒業(MBA取得)。帰国後、事業所給食を手がけるソデックスコーポレーション代表取締役となり、5年間で売上高を5倍の70億に伸ばす。三菱商事に戻り、外食事業チームリーダーとして日本ケンタッキー・フライド・チキン、寿司田などの外食事業を統括。2002年、43歳で株式会社ローソン代表取締役社長に就任。社内に“イノベーション”や“自ら考える力”を浸透させ、店舗加盟店との運命共同体で、社是である「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします」の実現を目指す。9期連続の営業利益増益。地方自治体との提携や生鮮コンビニ等をコンビニ業界で初めて取り組む。国内に1万店舗を展開し、中国・インドネシア・ハワイに出店。2010年より経済同友会副代表幹事として、現在農業改革委員長を務める。


田畑ヨシ

田畑ヨシ 語り部-紙芝居「つなみ」の作者

1933年3月3日に発生した昭和三陸大津波を、岩手県下閉伊郡田老町(現宮古市田老)にて被災。その体験を紙芝居「つなみ」にし、1979年より地域の子どもたちや修学旅行生に語り継ぐ。つなみカルタも作成し、紙芝居とカルタは田老第一小学校の図書館活動の一環として取り入れられている。その永年の功績に対し、2006年には社団法人全国海岸協会より「海岸功労者」として表彰された。2011年3月11日、再び大津波に田老の町は襲われ自宅を流されたが、5月21日に紙芝居の上演を再開する。(「<子ども達に語り継ぐ津波体験> 紙しばい つなみ」改訂版 2011年(作:田畑ヨシ、監修:岩手大学教育学部 山崎友子) からの抜粋。


ルーシー・ウォーカー

ルーシー・ウォーカー 映画監督・プロデューサー

映画監督・プロデューサーとして、これまでに2回アカデミー賞にノミネート。ドキュメンタリー作品「ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡(原題:Waste Land)」(2010年)は、サンダンス映画祭およびベルリン国際映画祭の観客賞、国際ドキュメンタリー協会賞(IDA)長編ドキュメンタリー部門最優秀賞をはじめ、30を超える賞を受賞。「津波そして桜(原題:The Tsunami And the Cherry Blossom)」(2011年)はサンダンス映画祭ノンフィクション短編映画審査員賞を受賞している。

上記以外に3本のドキュメンタリー映画を監督。「ブラインドサイト~小さな登山者たち~(原題:Blindsight)」(2006年)はトロント映画祭でプレミア上映され、ベルリン国際映画祭観客賞などを受賞。核兵器について切り込んだ「カウントダウンZERO(原題:Countdown to Zero)」(2010年)はサンダンス映画祭でプレミア上映、カンヌ国際映画祭においても特別招待作品として上映され、第四次戦略兵器削減条約(新START)批准に対する議論を引き起こした。10代のアーミッシュの実態を描いた「アーミッシュ~禁欲教徒が快楽を試す時~(原題:Devil's Playground)」(2002年)はサンダンス映画祭でプレミア上映、エミー賞3部門(ドキュメンタリー作品賞、監督賞、編集賞)にノミネート、インディペンデント・スピリット賞ドキュメンタリー賞を受賞。さらに、子供向けテレビチャンネル、ニコロデオンの「ブルーズ・クルーズ(原題:Blue's Clues)」における優れた演出が認められ、エミー賞に2回ノミネートされている。イギリス・ロンドン出身。オックスフォード大学卒業。その後、フルブライト奨学金を得てニューヨーク大学大学院映画研究科に留学。